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ホンダが消える21 ソニーとのEV提携にアップルが参加?!🤣実現するかも

 なんとなく実現しそうな空気が感じられます(笑)

 アップルがホンダ、ソニーグループのEV提携にアップルが参加することです。6月7日の日本経済新聞電子版を読んでいたら、ソニー・グループの吉田憲一郎社長のインタビュー記事が掲載されていました。日経電子版によると、吉田社長はホンダと共同で進める電気自動車事業について、ソニー、ホンダ以外の会社からも出資受け入れる考えを示し、「ホンダの三部敏宏社長も同じ認識だ。新しい価値観を作っていこうと話している」と強調しています。

ソニーの吉田社長がうかつにアップルの名前を出すはずがない

 いくら電気自動車で提携している相手とはいえ、ホンダは世界的な大企業です。株式も上場しています。相手の経営戦略を代わりに答えることは通常は、失礼と怒る社長もいるぐらいです。それをホンダの社長も同じ考えだと強調するあたりは、ソニーとホンダは相当、親密なコミュニケーションを交わせる関係に深化している証です。

 さらに見逃せないのは、吉田社長がアップルの名前を明言したことです。きっと記者からの質問に答える形で語ったと推測しますが、アップルについて「具体的な動きは分からないが、社会的インパクトがあることには必ずチャレンジする会社」と確信を持ちながら、「アップルと競争になるだろうが、一方で協業できることもある」と提携の可能性に対するサインを送っています。

 ソニーぐらいの会社になると、実際に交渉していたとしても提携の相手先の名前を明言することはありえません。吉田社長は経営環境を緻密に分析して戦略を練るタイプです。たとえ記者の質問でアップルの名前が出たとしても、可能性が無い場合は名前を引用することはしません。「うかつに言っちゃった」という人じゃないでしょう。吉田社長と記者の関係がどの程度かわかりませんが、長年の記者感覚で言えば、記者の質問を渡りに船とばかりにアップルに対し提携しませんかと秋波を送っている印象を受けます。現役の記者だったら、ソニーとホンダはアップルとの提携を真剣に考え、すでに水面下で打診していると読むでしょうね。記者の嗅覚とはこういうものです。

アップルはホンダ、ソニーが補えない最後のピース

 ホンダはソニーと共同出資会社は年内に設立し、2025年に電気自動車を発売する計画です。ホンダは自動車に関する優れた技術と豊富な経験を持っており、ソニーは電気自動車に欠かせないセンサー技術のほかに音楽や映画などエンターテインメントの膨大なソフトを保有しています。吉田社長は電気自動車に欠かせない技術3点を指摘しています。今後普及する自動運転を実現するために必要な「安全性」、自動運転のかなめとなる頭脳となる「ソフトウエア」、音楽や映画など「エンターテインメント」です。この3点を揃えて電気自動車のプラットフォームを構築する意欲を占めています。

 この3つの技術うちホンダとソニーの提携で補えないのは、頭脳となるソフトウエア。近未来の自動車はインターネットを活用した情報端末と同じ存在になるはずですから、ハッキング防止などセキュリティーに関する技術とノウハウが必要です。この最後のピースを埋めるのがアップルです。電気自動車のプラットフォームをめざすと話しているぐらいですから、インフラとして十分に信頼され、経営も安定していると認める企業が参加しなければいけません。それはやはりアップルでしょう。

 まるで以前に「ホンダが消える」シリーズの内容をなぞっているかのような筋書きを吉田社長が語っています。

 アップルがホンダ、ソニーをパートナーと考えるのは自然な流れです。アップルのプロジェクトではすでに電気自動車の提携先の名前がいくつか噂されていますが、申し訳ないですがホンダ、ソニーと比較すればアップルにとって技術、経験いずれを取っても物足りない相手です。提携先として選ぶでしょうか、疑問です。

アップルにとって自動車はスマホ、ウオッチと同じ流れ

 アップルが電気自動車に進出する狙いは自動車そのものにあるとは思えません。デスクトップからスタートした事業はノート、そしてスマホやタブレットなどの携帯機器、ウォッチへと続いています。人間が生活やビジネスに必要な機器を開発して、仕事や生活の変化に合わせて情報端末機も進化していきます。アップル製品が常に寄り添い、手助けするエコシステムとも呼んでも良い事業スタイルです。アップルにとって自動車そのものは技術的に縁遠い存在でしたが、すでにiPhoneとクルマを連携するCarPlayというサービスを開始し、ノウハウを蓄積しています。その流れで考えれば、電気自動車を移動する情報端末そのものと捉え、自動運転による移動中はビジネスやエンターテイメントに没頭できる環境を提供しようとするのは当然の帰結です。

 今年中にホンダ、ソニー、アップルの3社が記者会見する場面を見ることができそうな気がします。その時は取材に行きたいですね。フリーランスも出席できるはずですから。

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