65歳から始めたメデイアサイト😆商標登録(中)特許庁は「オモヤサ」

 商標登録への旅を続けます。

 出願するため、特許庁の「J-PlatPat」というサイトを見つけました。しかし、ぼんやりとした不安は消えません。果たしてサイトを利用して出願というゴールまでたどり着けるのか。商標登録などをネット検索すれば、画面に現れるのは特許事務所関連の広告記事がずらりと並びます。「登録に至るまでの作業は複雑怪奇。弁理士ら専門家に任せないとできないよ」。検索結果をみていると、こんな怖さを覚えます。

特許庁は予想以上に面白く優しい

 出願を終えた感想を言えば、専門知識を持たない個人でも、商標登録を完結できるよう支援する体制が整っていました。ホームページには多くの資料とアドバイス、問い合わせ先が掲載され、クリックして一つ一つ理解すれば、作業は進められます。特許庁から「疑問があったら、問い合わせてください。ネットじゃなく電話もありますよ」と語りかけてくる優しさを感じました。予想以上に「オモヤサ」、つまり、特許庁は面白く優しい官庁のようです。

 もっとも、優しさだけでは不十分。もっと素人の気持ちを察する気遣いが欲しかった。いくら疑問をどんどんお寄せくださいと言われても、こちらが理解しなければいけない知識や専門用語が多すぎて、問い合わせをしようと思ってもできない。自分自身の疑問はなにか、どれから尋ねれば良いのかがわからない。プロ野球選手が少年野球の子供達に教えようと丁寧に身振りも交えて説明しても、子供達はそう簡単に上達できない。こんなイメージですか。

プロ野球選手が少年野球を教える「もどかしさ」も

 極端な言い回しですが、同じ日本語を使っても会話がなかなかできない「もどかしさ」を覚えました。このもどかしさは最後まで続きました。

 とにかく「不思議な、でもとても親切で優しい特許庁への旅」を始めます。「J-PlatPat」のサイトを開くと、目的別ナビというコーナーがすぐに目に入ります。講習会、マニュアル、動画などに分けて利用の仕方を説明しますと表明するのですが、どの方法が自分に適しているのかすらわかりません。とりあえず動画をクリックしました。これからが経験する特許庁との旅の雰囲気がわかりますが、「地球を歩く」など旅ガイドで経験しているように実際にその土地を踏み締めなければ、「ハイ右、次は左」といわれても不安は残ります。

 おっと、忘れた。その前にサイト上で目的別コーナーのすぐ上にある簡易検索を使って、自分が考案した商標登録を検索する方が良いかもしれません。もう他の誰かが登録済みなら、特許庁のサイトの利用の仕方を勉強しても、徒労に終わってしまいますからね。

とにかく「J-PlatPat」を開き、進む

 私の場合、Eco*Tenです。当初は「EcoTen」で考えていました。グーグル検索すると、欧州で使っている例を見つけましたが、日本国内で利用するなら問題ないだろうと踏んだのです。国際的なロゴとして使えるなら「大儲けできる」と夢は膨らみますが、とてもとても。そんなことよりも、自らのサイトコンセプトをしっかりとアピールするのが最優先です。

 「J-PlatPat」で検索すると、すでに登録済みでした。日本の企業が取得していました。じゃあ、次はどうするか?EcoTenは環境のEcologyと英語で10を意味するTenと日本語の点数の響きを掛け合わした造語です。一つの言葉というよりは二つの言葉の掛け算ですから、「掛ける」の印である「*」を使ってEco*Tenに変えてみようと思い立ちました。そうすると、該当する商標はありません。といっても、自分の検索手順が正しいかどうか不安は残りますが、とりあえず次のステップへ進みます。

クリック、クリックそしてクリック

 登録出願の作業はオンラインや動画で「J-PlatPat」の講習会が設けられているぐらいですから、簡単なわけがありません。しかも特許庁は理科系の人が多いせいか、説明する資料は理路整然しているのですが資料が多過ぎます。すべてを読まなければ理解できないのかと思った瞬間、サドンデスしますから、わかりそうな資料をクリックしてボゥ〜と眺めて、ダメだと思ったら次の資料をクリック。「情報過多は情報ゼロに等しいのがわからないのか」。ぼやきながらも、これも特許庁の親切心なのだと前向きに考えながら、クリックを繰り返します。

 匂いを嗅ぎ分けるようにランダムにクリックしていると、「電子出願ソフトサポート」というサイトに辿りつきました。ようやく「次はここだな」と直感します。ここを深掘りすれば、次に進めるはず。ソフトをダウンロードして開くと、マイナンバーカードを使ったID確認を求められます。パソコンからマイナンバーを読み取るデバイスが購入しなければいけません。商標登録できるかどうかもわからないのに、新たな出費がかさみます。ちょっと躊躇しました。

マイナバーの出番、そしてWindowsしばり

 さらにサイトの画面にはWindowsでしか登録はできないと明記されていました。普段使いはMacですから、再びちょっと途方に暮れます。10年前に購入した中古のWindowsがあったので、出願作業は中古パソコンで行いましたが、使い慣れていないWindowsを使うので、誤入力が絶えません。作業を進めてもゴールは見えず、新たな負荷ばかりが加わります。かなり凹みました。

 だいぶ長くなりました。すいません、次回に続きます。

関連記事一覧