
ホンダが消える51 ロケット実験成功 、EV、ロボットと続けば、もうテスラ?
なんかとてもうれしい!!久しぶりに希望が感じるニュースでした。ホンダが再使用する目的で開発したロケットの離着陸実験に成功しました。テスラ創業者イーロン・マスクのスペースXがすでに再使用型ロケットの事業化に成功していますが、実験段階とはいえ日本の企業としては初めて。
ホンダは世界に先駆けて人型ロボットを実用化、ビジネスジェットでは世界トップクラスの大ヒットを飛ばしています。順番が違いますが、ロボット、電気自動車(EV)、ロケットと並んだら、もうテスラと肩を並べたのと同然。大苦戦している4輪車事業の閉塞感を突き破り、ヒトとモノが移動する新たなモビリティ社会をホンダが切り拓いてほしい。
ホンダの未来を切り拓くチカラ
ホンダは6月17日午後4時15分、北海道・大樹町のホンダ専用打ち上げ施設からロケットを打ち上げ、1分後に着陸させることに成功しました。ホンダが開発した再使用型ロケットは全長6・3m、直径85cm、重量1トン超で、高度271・4 メートルまで上昇した後、着地目標とわずか37センチの誤差で再び陸上に戻りました。 飛行時間56・6秒。JAXAなどが打ち上げるロボットは打ち上げた後は海のゴミに。ロケットを再使用できれば、打ち上げコストは大幅に削減できるうえ、発射できる頻度も増やすことができます。世界のロケット事業と価格競争できる目処がつきます。
ロケットを開発したのは本田技術研究所。創業以来、斬新な技術を世界に発表し続けてきたホンダの源泉です。ロケットも自動車のエンジン開発で培った技術を応用し、上昇した後にロケットが安定して下降、着陸できる技術を確立しました。高度百キロメートル程度まで到達した後に垂直姿勢を保ったまま着陸するのが目標です。2029年までに人工衛星などを軌道に乗せる小型ロケットの商用化を視野に入れている。
あとは構想力と挑戦力の勝負
ホンダは2021年に自らの未来図を公表しています。地球上のみならず宇宙も視野に入れて自動車、航空機、ロケットを軸に循環型の環境社会に寄与することをめざしています。そこには空を飛ぶクルマ、人間と助け合うロボット、地球と宇宙を結ぶロケットが主役を演じます。
そもそもロケット研究は、ホンダが築き上げた技術を活かして作りたいという若い研究者の夢が後押ししました。ホンダ創業者の本田宗一郎氏が将来は航空機を開発したという夢を抱いたのと同じです。それはホンダジェットとして実現、ロボットも「アシモ」が走ります。次はロケットでした。
再利用型のロケットはスペースXが2015年に垂直着陸に成功、2017年から事業化しています。再利用すれば、使い捨てに比べコストは半減以下になるそうです。誰もが無理と冷笑していましたが、今や米国のNASAと並ぶ宇宙開発の柱となっているうえ、地球全体を網羅する人工衛星による通信ネットワーク「スターリンク」にまで発展しています。
ホンダもテスラやスペースXの背中が見えてきたのではないでしょうか。キャラクターではイーロン・マスクにとても勝てるとは思えませんが、自前の技術力では負けるとは思えません。あとは大風呂敷ともいえる構想力と目の前の厚くて高い壁をぶち破る挑戦力だけです。
◆ 写真はホンダのHPから引用しました。