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大塚家具が消える 家具はおまけ、使い勝手を売るニトリ ディスラプターの世代交代

広大な北海道が出身企業に他が追随できない競争力をもたらす

 なぜニトリが抜け出すことができたのか。それは北海道で育った企業ならではの強みです。配送ノウハウです。北海道は地図ではさほど大きく見えませんが、東北6県プラス新潟県の面積を持っています。

 広大な北海道で効率よく店舗に配送するノウハウは本州出身の企業には真似できません。ドラッグストアのツルハ、ホームセンターのDCMホーマックなど多品種少量の商品構成でも利益をしっかり稼ぎ出すモデルを構築しています。

 コンビニチェーンの「セイコーマート」は店舗網は道内だけですが、セブンイレブンもローソンも勝負に出ることすらできません。むしろ、セイコーマートの成功を参考に全国の店舗に移植しているのが実情です。ニトリはベトナムやインでネシアなどの工場で割安に生産して価格競争力を維持しながら、使い勝手を左右する細部にこだわって新製品を開発する家具チェーンのビジネスモデルを作り上げました。

    高級化路線を疾走した大塚家具とは全く対照的です。ドブ板から商売してきたニトリです。大塚勝久氏の娘さん、大塚久美子さんが高級化路線からイケアやニトリと同じ大衆化路線に走っても、泥水のすすり方が違います。鼻からかなう勝負では無いことは親である勝久氏は承知していたでしょうが、端から見ても目を覆う経営権の争いにこだわる久美子さんには目に映らないはずです。

凋落する百貨店の後に総合スーパー、専門店が続くのか

 流通業界ではビジネスモデルの世代交代が始まっています。百貨店の凋落に続き、総合スーパーがすぐ後ろに並んでいます。スーツや家電の専門店も足元がフラフラし始めています。ヤマダ電機が大塚家具を吸収して新しい総合生活関連企業に生まれ変わろうとしています。

 これまでも注文高級住宅メーカーを買収しましたが、相乗効果を捻り出せていません。インターネットによるオンラインショップと実店舗の闘いも過熱するのは確実です。消える大塚家具に続く流通業はまだまだありそうです。どんなディスラプターが登場するのか楽しみです。

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