みずほ、監督官庁の金融庁とともに経営改革ができるのか?
昨年秋、大騒ぎした行政改革の成果を思い起こしてください。菅首相誕生後、鳴り物入りでぶち上げられたデジタル庁の創設、規制緩和を軸にした行政改革はこの1年間、どんな成果を上げているのでしょうか。印鑑の回数が減ったかな?マイナバーカードの普及は飛躍的に伸びましたか?
政府のDXへの本気度は
政府のデジタルトランスフォーメーション(DX)の本気度はどうでしょうか。9月に発足したデジタル庁の事務方トップであるデジタル監に就任した石倉洋子さんは「私はデジタルの専門家でもエンジニアでもない。そういう意味ではデジタルの知識がある人間ではない。新しいことは一応やってみたいスタイルなので、初めてのプログラミングというオンライン講座の受講や、WordPressもやった。Pythonにもチャレンジしたが、今のところ挫折している状況。はデジタルに詳しくない」と公言します。「あっそうですか」と受け流すしかありません。金融庁を指揮するのは内閣府特命担当大臣は麻生太郎さんです。こちらも「あっそうですか」と聞き流すしかないです。
元々、みずほは3行合併の負の遺産としてハラスメントの多さを指摘されていました。メンタルヘルスの研究者と話すと、「みずほ」の名前がよく出てきました。ハラスメントの話題は以前の原稿で書いた通りです。根底にあるのは高圧的な態度で上意下達で組織運営しているからです。それが相次ぐシステム障害で判明したみずほ行内のコミュニケーションの悪さに反映しているのです。そこに金融庁がこれまでの幹部を上回る高位の命令者として上意下達して改善しようとするわけです。その結果は?誰もが、どういう結末になるのか推察できそうな気がします。みずほの行員のため息が聞こえてきそうです。これでシステム障害が起こったら、次は誰がリーダー役を務めるのでしょうか。
PayPayかSBIが救済に手をあげるのか
みずほから巨額の資金を借りているソフトバンクの孫正義さんが「PayPay」するか。それともSBIの北尾吉孝さんが手を挙げるか、楽しそうなシナリオは期待できそうもない気がします・・・・・。