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生命保険会社?「顧客のカネを使って顧客を売る」プルデンシャル、住友、日生、明治安田

 世間では一流と思われている生命保険会社が相次いで不祥事を公表しています。生命保険に限らず金融機関は、顧客から大事なお金を預かるのですから、信用力が事業を支える「会社の命」のはず。ところが、その命である信用力をドブに捨てる不届千万な行為が続きます。

信用をドブに捨てる

 それとも勘違いしていたのかもしれません。生命保険会社のビジネスモデルは「顧客からお金を貰って、その顧客を売る」。こう割り切れば、生命保険会社は容易に高収益を手できます。おもわず「人の褌で相撲を取る」という古典的なことわざが浮かびますが、大関「安青錦」のように真っ当な相撲で勝負する金融機関が本来の姿だと思うのですが・・・

 真っ先に呆れるのはプルデンシャル生命保険。2月10日、得丸博充社長は記者会見を開き、社員100人超が31億円を顧客から詐取していた不祥事について記者会見を開き、第三者委員会を設置すると発表しました。驚くのは被害の件数がまだ増える見通しも明らかにしたことです。

 遅すぎます。詐取は1991年から始まり、2025年まで500人超の顧客が被害を受けています。プルデンシャル生命は元社員が詐取の疑いで逮捕されるなど不祥事が相次いだことをきっかけに、2024年8月から全顧客を対象に調査しています。全容が明らかになるまで1年以上の時間を要しましたが、すぐに悪質な詐取などが明らかになっていたはず。

第三者委員会の設置が遅い

「臭い物に蓋をする」ならともかく、経済誌「フォーブス」が3年連続して「世界最高の保険会社」に選出したプルデンシャル生命の一員です。まだ「腐っても鯛」の組織なら、他人に背中を押されずに率先して弁護士ら第三者の視点から社員の営業行為を徹底的に洗い出し、不祥事の再発防止に取り組むのが当然でした。

 残念ながら、得丸社長が再生防止に取り組むと強調しているものの、金融庁が立ち入り検査に乗り出すなどしており、社会的な大問題に発展してしまい、ようやく重い腰を上げて第三者委員会を設置した印象を持たざるを得ません。事業継続するためには、なんとか後始末するしかない。中途半端な気構えなら、再発防止は「絵に描いた餅」。

 顧客に関する情報を「カネにする」行為は他の生命保険会社でも続いています。第一生命、日本生命、明治安田生命は銀行などへ出向した社員が出向先の情報を無断で持ち出し、出向元に情報漏洩したことが明らかになっています。その後、「無断持ち出し生命」に住友生命も加わり、合計780年の情報を持ち出したことがわかりました。大手生保の情報漏洩はすでに2300件を超えます。

 個人情報の不正入手は生命保険会社だけではありません。2024年8月には大手損害保険4社が社員が出向していた保険代理店で得た個人情報を本社へ流したり、自動車保険商品を取引するディーラーから情報を取得していました。合計250万件というですから、常態化していたとしか思えません。

損保も顧客情報を流用

 4社は東京海上日動火災保険と損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。なかでも損保ジャパンは99万1000件、東京海上が96万件と業界トップ争いを演じる上位2社が突出した数字となっています。「仁義なき戦い」を繰り広げている損保の毎日が目に見えるようです。

 見っともないのは、生命保険最大手の日本生命。経団連会長を担いでいるにもかかわらず、保険出向先の銀行から得た内部情報を持ち出していたことが発覚しました。子会社のニッセイ・ウェルス生命保険の社員9人が三井住友銀行とみずほ銀行に出向した2019年4月〜25年4月までの期間、他の生命保険の商品情報などを含む資料943件の情報を無断で持ち出しました。一部は親会社の日生と共有。しかも、日生自体も出向先の金融機関7社から計600件の内部情報を無断で持ち出しています。

 「自らの信用を看板に、不正に手に入れた顧客の情報で稼ぐ」。こんな悪質な手口が罷り通っているなら、どの保険会社が信用できるかの選別はとても無理。「ほけんの窓口」どころか、「信用できる保険会社の窓口」が欲しくなります。

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