• ZERO management
  • カーボンニュートラルをZEROから考えます。

日本の自動車メーカーの売買が始まる!?EV、円安で見切るチャンスが訪れた

 完成車メーカーは共同開発でなんとか将来への布石を確保しても、エンジンなどを生産していた部品メーカーは置いてきぼりです。部品メーカーの経営を支えるだけの余力を持つ完成車メーカーはトヨタ以外あるのでしょうか。完成車、部品問わず将来の事業に見切りをつけて売却する動きが出ても不思議ではありません。

 そうそうバイクなど2輪車も忘れるわけにはいきません。乗用車など4輪車とともにバイクなど2輪車も日本は世界でトップクラスの技術と人気を誇っています。世界的な大ヒット映画「トップガン・マーベリック」で主演のトム・クルーズが前作に続いて「Kawasaki」のニンジャに乗って突っ走るシーンが大きく映し出されました。トム・クルーズといえばKawasakiです。余談ですが、私の高校時代はカワサキの「マッハⅢ」に乗ったら死ぬと言われ、以来カワサキを乗り回すライダーは尊敬しています。

バイクなど二輪車も例外ではない

 自動車を覆うEVの潮流はもちろん、2輪車も巻き込まれます。2輪車のEVを現在のエンジン車並みの運動性能を引き出すにはどのくらいの開発・生産投資が必要なのか全くわかりません。ただ、一から開発してEV化に成功したとしても、収益を見込めるのか。電動バイクで充電しながら旅をするテレビ番組が人気を集めていますが、トム・クルーズが胸の震わす感動を生み出せるEVに到達するのはどのくらい投資となるのでしょうか。皆目検討がつきません。

 そこに32年ぶりの円安です。海外の企業やファンドの眼からみれば世界トップクラスの技術力を持つ日本の自動車メーカー、部品メーカーは割安に映ります。「今が買い時」と考えても不思議ではありません。

円安が追い風、日本買収を注視する企業・ファンド

 EV時代の到来は、歴史と莫大な投資を必要とした自動車への参入障壁を取っ払いました。自動車の素人と侮っていたテスラが世界のトップランナーに躍り出たことで証明されています。

 しかも、EVの市場性は自動車の枠を超え、情報通信、オフィス、エンターテインメントなどの新たな機能を兼ね備える移動体に進化します。次代の投資案件として興味を持つ企業やファンドが増えるのは確実です。買い手として思わぬ産業・業種の企業が現れるのではないでしょうか。

 4輪車事業でかなり消耗しているのに2輪車事業まで手が回らない。日本の自動車・部品メーカーのどこかが「今が売り時」と考え、「割安」と受け止める買い手が入れば売買は成立します。突然、企業買収が急浮上しても全く驚きません。

関連記事一覧

PAGE TOP