
プルデンシャルの病巣は根深い 詐取は傘下のジブラルタも 顧客は鴨ネギ
プルデンシャル生命保険はさすが顧客満足度1位。グループ傘下のジブラルタ生命保険にまでしっかりと経営理念が浸透しています。顧客の富裕層は、破格の投資など儲け話を持ちかければなんとか詐取できる。まるでカモがネギと鍋を背負うお得意さんと勘違いしているようです。
架空の儲け話で誘う?
ジブラルタ生命で元社員らによる顧客からの金銭詐取被害の疑いが数十件規模で発生していることが明らかになりました。ブルデンシャルグループに広がる病巣は相当根深いのでしょう。プルデンシャル生命は社員106人が500人近い顧客から31億円超を騙し取った不祥事を受けて5月9日まで新規契約を自粛していましたが、ジブラルタ生命の詐取発覚により再発防止に時間がさらに必要と判断し、6カ月ほど延長する方向です。
ジブラルタ生命の営業担当者が詐取した手口は、親会社のプルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパンが発表するまで詳細はわかりません。ただ、プルデンシャル生命のみならずソニー生命でも発覚した手口をジブラルタ生命でも踏襲されていると察してもおかしくないでしょう。
富裕層である顧客に高い配当収入を得られる投資案件を紹介、あるいは自分自身に多額の金銭を預ければ予想以上の運用益を得られるなど、いずれも架空の儲け話を誘うのです。
ジブラルタはHPで顧客に通知
ジブラルタ生命はホームページで「不審な投資勧誘等に関する確認の取り組みについて」と題して、文書、メール、電話などで社員、元社員が生命保険と無関係の個人的な投資勧誘を受けていないかどうかを確認することを知らせています。
自社の企業理念は「信頼に値すること」を行動指針(コアバリュー)であると強調し、「生命保険会社として、お客さまからの信頼を根幹とし、お客さまに真に役立つ生命保険と誠実な生命保険サービスをお届けすること」と説明しますが、もう信じられません。グループのプルデンシャル生命と同様に顧客を手玉に取る詐取が繰り広げられ、企業理念は「信頼に値しないこと」が改めて判明しただけです。
それにしても、プルデンシャル生命、ソニー生命、ジブラルタ生命と芋づる式に顧客を詐取する事件が続くことに呆れます。あまりにも多発するので驚きに飽きて、詐取が生命保険会社の常識、それとも営業の常套手段なのか、それも優秀な成績を上げる担当者は誰かに背中を押されるかのように顧客の資金を借用してもっと儲けようという誘惑から逃れない宿命を課せられるのでしょうか。
プルデンシャル生命、ソニー生命などは、顧客と親密な信頼関係を築いて営業することで知られています。今や空疎な響きとしか聴こえませんが、信頼を大前提に生命保険の製品を介して将来の人生をにらんで資産形成を設計し、成約するわけです。ライフネット生命がテレビCMで繰り返して訴える「生年月日と性別」を答える10秒見積もりとは全く異なる世界です。
Netflixのドラマ「地面師」を持ち出すまでもなく、欲の皮が突っ張った人間同士が騙し合う詐欺は絶えません。詐欺師は「騙す方が悪いが、騙される方にも落ち度がある」と弁解しますが、お金は腐らないのですから誰でも多いほど嬉しいのは当たり前。生命保険そのものは万が一の備えとはいうものの、たとえ病気になっても医療費に不安がなく日常生活に支障が起こらないよう余裕資金を残したいと考えることは至極当然。
金融庁は厳しく罰して
しかも、金利ゼロが長年続いた日本です。銀行などにお金を預けても、増えるわけではなくただ寝ているだけ。人生100年時代といわれても、手にする年金が増えるわけではありません。長く付き合い、信頼できると思い込んだ生命保険担当者から1年間預ければ3%、5%の配当などが得られると聞けば、富裕層じゃなくても甘い誘いに乗りたくなります。
顧客の不安を見抜き、金銭を騙し取る。そんな生命保険会社はもう不要です。金融庁は厳しく罰してほしい。

