猛暑の中、野菜栽培は春夏を終え、秋冬へ、青トマトをピクルスにしながら「今年は酸っぱい」

 野菜の栽培が秋冬物へ移っていきます。ニンジンの種まきを終えており、カリフラワーの苗も植えました。これから大根の種まき、ブロッコリー、キャベツ、白菜の苗植えが待っています。会員制の農園で野菜栽培していますから、プロの農家さんに教えていただきながら少しずつ野菜に関する知識と経験が増えていますが、今年も春夏野菜について反省材料はどっさり。畑の農作物の植え替えで赤く熟する前に収穫せざるを得なかった青トマトをピクルスに漬けながら、「スッパイは成功の素」と東北弁で反省しました。

カリフラワーの苗

 秋冬野菜の栽培は、春夏に比べ作業に余裕があります。ニンジンは種を蒔いた後は、しっかり育つようにお祈りするだけ。大根、白菜は間引きをしますが、間引きで収穫した若い大根や白菜はサラダにしてもお味噌汁にしても、とてもおいしい。十分に育つまで虫に食われることもありますが、こちらも「青菜をあまり食べないで」とお願いするぐらい。成長の具合をゆっくりと眺める楽しみと余裕があります。

春夏野菜は忙しいが、秋冬は余裕が

 これに対し春夏野菜は忙しい、というか目まぐるしい。きゅうり、いんげん、なす、ピーマン、トマトなどがメインメニューですが、いずれも成長が早く、生育は天気の影響に大きく左右されます。晴天と降雨がうまく繰り返されると、目の前で枝葉が伸びていく様を見ることができるのではないかと思うほど早く成長します。ほぼ毎日、散歩の途中に畑へ寄っているので、日々の成長に目を見張りながらも「食べ頃になったら、食ってやるからな」といつも野菜に気合を注入していました。

 ところが、今年は猛暑。35度を超える日が毎日です。止まりません。例年と違った成長過程となったせいか、いつもの野菜と表情が変わり、これがきっかけに考え反省し、新たな発見になりました。

ピーマンは小ぶり、丸かじりがうまい

 例えばピーマン。早めに花がたくさん咲き、豊作の予感を覚えたのですが、ピーマンの玉が大きくなりません。高温が原因でしょうか。小さい玉を収穫して残りを大玉にしようと素人考えで工夫したのですが、ダメ。悔し紛れで小玉のピーマンを畑で収穫した後、そのままガブリと食べたら、「うまい!!」。これまでも収穫後、大きく切り分けて生サラダに混ぜて食べていましたが、丸かじりの方がうまい。ピーマンは大玉じゃないと丸かじりはいけないと思い込んでいましたが、今年のピーマンは小玉でも味がぎゅっと詰まっている感じです。

なすは意気軒高

 なすは相変わらず、意気軒高って感じでした。晴天が続けば成長し、雨が降れば水分をひと飲みして実が膨らみます。なすは毎日、食べて欲しいといわんばかりに次々とでかくなります。おかげで「麻婆なす」「浅漬け」などいろんな料理になって食卓を楽しませてくれました。会員制農園を始めた頃、なすがあまりにも多く収穫できるので、うんざりした思いを覚えましたが、冷蔵庫の野菜室をいっぱいにするなすに背中を押されるように料理を考えるのが楽しくなっています。

トマトは猛暑で成長が止まる

 トマトは反省の年ですね。今年はこれまでより栽培する本数を半分に減らしたので、トマトの成長に合わせて側枝を整理したり伸びる枝を整える余裕がありました。その余裕が良くありませんでした。栽培本数が半減したため、当然収穫量は減るわけですが、トマトを食べたいという欲望は抑えられません。例年よりトマトの枝を大きめに育ててトマトの実の数を増やそうと考えたのが裏目に出ました。トマトの枝はすくすく育ち、花も多く咲いたのですが、実が大きくなりません。

 35度を超える高温が続く猛暑が一因のようです。こればかりはなんともなりません。雨が降ると、トマトの実が一気に膨らもうとするのか、丸い実に割れ目が入ります。見た目が悪くなるせいか、割れた実を食べずに捨ててしまう人もいるようですが、野菜が主食の私はためらわず食べます。ためらわず食べるのは良いのですが、そうなると赤く熟したトマトが増えません。

 しかも、ここまで猛暑が続くとあちこちに実が育っているのに熟するスピードが止まってしまうのでしょう。青いトマトが枝にたくさん残っています。結局、秋冬野菜に植え替える日程が待ち構えているため、トマトは青い実が残ったまま畑から撤去することになります。昨年もそうでしたが、青いトマトは集めて酢漬けにしています。ちょっと時間がかかりますが、ピクルスのように味付けして、お酒でも飲みながら食べていく予定です。今年のトマトの味は「酸っぱさ」だけが記憶に残りそうです。

青いトマトのピクルス

 

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