副首都は東京のマンション高騰を追い風に 札幌、仙台、広島などを選びましょう

 東京の過度な一極集中の地方分散、そして副首都の選定に追い風が吹いています。

 東京都など首都圏のマンション価格の高騰です。とりわけ東京23区は、新築だけでなく中古市場でも平均価格が1億円を突破。1000万円程度の年収があっても、簡単に手が出る価格ではありません。

 なにしろ建築費や土地代が高騰しているうえ、主な買い手は富裕層や海外資本によるマンション投資。資産や投資の安全管理ができれば、1億円でも2億円でも「安い買い物」。そんな買い手に叶うわけがありません。日本経済を支える15歳から64歳までの生産年齢人口の過半は東京のみならず、周辺都市を加えた首都圏で暮らすのも大変な時代が訪れるでしょう。

 余波は賃貸にも広がっています。不動産を購入するよりも賃貸で暮らす方が長期的に安いと割り切った人も結構いましたが、マンションや戸建ての不動産価格が高騰すれば、当然ですが賃貸物件も上昇します。家族や友人らと衣食住を満たす幸せな人生を過ごしたいなら、もう東京を脱出するしかないでしょう?!

新築も中古も1億円超え

 30〜40歳代の働き手にとっては、かなり辛いニュースですが、この逆風を日本活性化に役立てましょう。偶然にも副首都法案が施行されます。東京都のマンション高騰なんて微塵も考えず、日本維新の会が大阪誘致だけを目的にした党利党略にまみれた副首都構想ですが、この偶然に乗じて首都機能の分散を本気で実行するために思い切って不動産価格の割安な都市を副首都に選び、地方活性化をしましょう。

 なといっても東京のマンション価格の現状はもう異常です。億ションといえば港区や江東区、品川区など湾岸エリアに林立する超高層マンションを思い浮かべる人が多いと思いますが、現在は超高層建築物の規制が厳しい世田谷区や杉並区を含む23区すべて広がり、東京都下の市部も当たり前のように見かけます。

 東京都を越えて首都圏全体にも広がっています。不動産経済研究所によると、2026年上半期の首都圏の新築マンションの平均価格は前年同期比13%増を超え、上半期として初めて1億円を突破。し、2年連続で過去最高を更新しています。

 日銀の利上げに伴う住宅ローン金利が上昇局面にあるなかでも、高騰に歯止めはかかっていないだけに、買い手はいよいよ富裕層や海外投資家に限られ、多くの買い手は強い遠心力で弾き飛ばされるのは確実です。高騰しているため、販売現場では在庫が積み上がっているといわれますが、かならず買い手が現れるという思惑で売り急がないのが現実です。

副首都を軸に大胆な住宅政策

 富裕層や海外投資家による不動産投資は世界の主要都市でも大きな歪みを招いています。日本同様、中国などのアジアマネーに襲われているオーストラリア・シドニーやニュージーランド・オークランドではもう10年ほど前から住宅の供給不足も手伝って、若者が住めない街が広がっています。

 このままでは東京、および首都圏の空洞化が始まります。せっかく副首都が選定されるなら、水戸黄門の「印籠」のように副首都を前面に掲げて地方都市の大胆な住宅政策を実行しましょう。地方都市へ移住を加速する政策を進めれば、東京都や首都圏の歪な不動産高騰を抑制できるうえ、狭い国土の日本全体を満遍なく活用できる下地が整います。 

 副首都も大阪を選びません。東京から一部の首都機能を移転するよな紋切りな発想は捨てましょう。札幌、仙台、福岡など地方経済の首都を選びます。なんなら広島、高松もありです。デジタル、人工知能の時代です。別に首都機能を特定の都市に集中させておく必要はありません。

 むしろ、経済安全保障、サイバー攻撃を念頭に人材、設備、システムを分断させておくのが最も賢明です。せっかくだから、副首都はたくさん選びませんか。

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