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嫌な予感!ダイハツは日野と同じ道を歩む?こんな結末でスズキとの統合が決着?

 速報を見た時、とても嫌な予感がしました。日野自動車と同じ道を歩むのではないか。不正は決して許されません。しかし、会社消滅まで追い込まれることはない。こんな結末で軽自動車の業界再編に決着がついたら、なんとも虚しい。

全車種の販売を停止

 ダイハツ工業が全車種の新車販売を停止します。車両の安全性に関する衝突試験に不正が発覚した後、調査していた第三者委員会の結果を奥平総一郎社長が国土交通省に報告し、再発防止の体制を整えるまで生産と出荷を停止する方針を明らかにしました。

 ダイハツは2023年4月、タイなどで販売した「トヨタ ヤリスエイティブ」など4車種で不正があったと公表。5月に第三者委員会を設置し、不正内容を調査してきましたが、新たに国内向けの車両2車種でも不正が明らかになり、販売を停止。その後の調査で、新たに25の試験項目で174の不正行為が判明しました。

 国交省は、安全に関わる重要な手続きで不正行為があったため、道路運送車両法に基づき立ち入り検査などで確認する方向です。自動車メーカーが全車種の販売を停止し、国交省が検査に入ることは極めて異例です。

トヨタグループで不正が相次ぐ

 ダイハツはトヨタの完全子会社で、軽自動車市場でスズキと並んで約3割のシェアを握るトップ企業です。2022年度の販売台数は国内60万台、世界で計110万台をそれぞれ超え、軽以外でも独創的な小型車の開発で人気を集めており、トヨタにOEM(相手先ブランドによる受託生産)供給しています。

 それにしてもトヨタグループで不正事案が続いてます。不正行為が発覚した後、対象車種が拡大していく。そして販売停止する。事態がどんどん悪化、自動車メーカーにとって致命的な事件に発展する。ダイハツはまるで日野自動車の不正事件を後からなぞっているようにしか見えません。

 日野自動車は2022年3月に発覚したエンジン認証の不正事案の影響を受けて赤字経営に陥り、2024年3月期も連結最終損益で220億円の赤字と4期連続最終赤字を見込んでいます。当然、財務状況は急激に悪化。自己資本比率は26%と半減し、有利子負債も3000億円を超えます。カナダやオーストラリアで不正認証に伴う集団訴訟などを抱え、重大な訴訟リスクが待ち構えています。

日野自動車は三菱ふそうと統合

 不正発覚をきっかけに日野自動車は事実上、トヨタグループから切り離され、解体に向かっています。三菱ふそうトラック・バスと経営統合し、三菱と開発、調達、生産などを一体。エンジン、車種などを整理整頓するのは間違いありません。近い将来のトラックの電動化を睨み、三菱ふそうとの統合で親会社となるベンツとの協業も進みます。将来も需要が残るエンジンについては大型エンジンはベンツ、中小型エンジンは日野と三菱ふそうと分業する方向に進むはずです。トヨタは日野の再建をベンツに任しているとしか思えません。

 ダイハツが日野自動車と同じ道を歩むとすれば、選択肢は一つだけ。スズキとの事実上の統合です。スズキはトヨタグループの一角を占め、トヨタの豊田章男会長とスズキ中興の祖である鈴木修相談役は深い信頼関係にあります。鈴木修さんは軽の激しい販売競争を終わらせるため、ダイハツとの提携・統合を模索した時期もありました。スズキがトヨタグループ入りする際にも、その念頭には近い将来のダイハツとの統合が置かれていました。しかし、ダイハツの不正をきっかけにスズキと統合する事態は不本意ではないでしょうか。

軽市場を共に築いたスズキとの統合で幕引きか

 世界が真似できない軽自動車を競い合いながら築き上げ、小型車の国際競争力を高めてきたのがスズキとダイハツです。ダイハツの経営再建の過程でスズキと事業の整理整頓が進み、統合を終える。もし、新車開発、値引き競争などで真っ正面に闘ってきた両社の最後がこんな幕引きが待っているとしたら・・・。寂しいかぎりです。

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